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2006年9月26日 (火)

STYLE 4th プレ交流会

060926pres3_2 8月28日よりプランの応募受付を開始した今回のスタイル。10月10日の応募締切を前に、3人の先輩社会起業家をゲストに招いての交流会が都内で開催された。50人の参加者一人ひとりがそれぞれに思いを持っており、熱気溢れる会となったこの交流会の模様を3名の講演を中心にレポートする。

「ゆるりゆるりと始めましょう」という司会の井上英之さん(ETIC.)の声で始まったこの日の交流会。会場もゆるりゆるりという言葉にぴったりの暖かい雰囲気に包まれていた。集まった参加者は50名ほど。参加者の内訳は、だいたい半分が企業経営/勤務、3割が大学生、残り2割がNPO経営/勤務。

交流会に先立って、3名の社会起業家による講演が行われた。株式会社ウィル・シードを経営する船橋さん、NPO法人かものはし代表の村田さん、そして「藁の家」の普及を行う大島さんの3名である。

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まずはじめに講演したのは株式会社ウィル・シードの船橋さん。大学時代、アメフト部に所属していたという船橋さんは、がっちりした体と日焼け肌で、エネルギーに溢れた印象である。

船橋さんが経営するウィル・シードは、「トレーディング・ゲーム」という国際経済、国際貿易の疑似体験ゲームを使った体験型教育プログラムを企業研修と学校教育向けに提供している。

一番印象に残ったのは起業前のエピソード。実は船橋さん、「100人にビジネスプランを見せて、100人に無理といわれた」そうだ。実際、倒産しかけた頃もあったそうだが、現在では多くの企業や学校で採用され、事業は軌道に乗りつつある。

講演の最後に船橋さんは経営者として「大事にしていること」を3つ挙げた。

1.正解がない時代であると認識すること
2.行動を起こすこと
3.環境を変えること

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次に、話をしたのはSTYLE 2003で優秀賞を受賞した、NPO法人かものはしプロジェクトの代表、村田早耶香さん。

かものはしプロジェクトは、カンボジアの貧困層の子供たちを児童買春の被害から守るために、農村の収益向上プロジェクトやPCスクールを通した職業訓練などを行っている。

村田さん起業したきっかけは、大学時代にタイの農村に行き途上国の状況に衝撃を受け「どうにかしないと」と思ったこと。その後、学園祭や授業などさまざまな場所で途上国の状況を訴えていたところ、現在も一緒に働いている大事な仲間たちと出会った。

実は、村田さん自身は20年後ぐらいの起業を考えていたそうだが、スタイルに応募した際に出会ったメンターの人に「早くやったほうが早く子供たちを助けられる」と言われ、心を決めたというエピソードを披露してくれた。

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最後は、「藁の家」という藁を使った家の建築プロジェクトを行っている大島さん。

住宅販売所で気に入った家を見つけて契約し、お金を支払えば思いのほかすぐに完成する、「規格化」された最近の住宅。これに対し大島さんは、「もっと家作りを楽しくしたい」という思いにかられて「藁の家」のプロジェクトを開始した。

家族で藁を積み上げ、壁を塗り、家を自らの手で作り上げる。そのプロセスを通して汗を流して家を建てる喜びを味わってほしいというのが大島さんの思いだそうだ。

話の途中途中で、藁の家のブログを紹介していたが、この写真を見ると家作りにたずさわる人たちの顔が生き生きとしていて、なんとも楽しそう。あまりにも楽しそうなので、私も作ってみたくなったほどである。

大島さんは、スタイルの1次選考合格後のブラッシュアップ期間のことをこう述懐していた。

「自分でも何がやりたいのかはっきりしない中で、いったい何がやりたいんだという厳しい質問も浴びました。そんな中で自分が辿り着いた結論が、『自分がやっていて楽しいことが大事』。最終審査ではそんな藁の家づくりの楽しさを前面に出して発表しました」

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060926pres_1 このプレスタイルで話をした3人に共通しているのは、自分の「思い」を実現する方法として社会起業という選択肢を選んでいることではないだろうか。

最後にスタイルを主催するETIC.を代表して司会の井上さんが、スタイルに込める思いを紹介した。それは簡単な一文だった。

"Please Change the World"

自分自身、家族、友達、国、地球…様々なレベルで「世界」というものは存在する。どんな小さいレベル、どんな小さいことでもいいから現状に甘んじることなく、変えようと努力してほしい。この一文にはそんな思いが込められているとのことである。

文章:広瀬大地(慶應義塾大学4年)

Posted by スタッフ on 9月 26, 2006 | | コメント (0) | トラックバック (2)