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2007年2月10日 (土)

メッセージセッション (17:50-18:20)

Finalaward_harue_1 最後にジャッジ&メンターの一人ひとりから、スタイルの場を通して感じたメッセージをいただきました。


平石郁生氏、野坂英吾氏、佐藤由美子氏、松本孝利氏

村井純氏、川北秀人氏、石川治江氏、アレン マイナー氏

田坂広志氏(前半)

田坂広志氏(後半)


志と愛と収支計算(平石郁生)

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「生意気な辛口な話をすると、ETIC.に集まる人は好きなんですが、僕と似ているところがあって収支の計算が甘いなと。ちゃんと自分たちが地に足をつけてやっていかないと人を助けることはできないんですね。それであえて自分に言い聞かせる意味で、収支計画ではなくて収支計算にしました。ただ、やっぱりベースになるのは志だと思うし、人を巻き込むのは愛だと思うんですよね。そういう意味でこういう順番です」

ブログにも感想を書いていただきました


直視(野坂英吾)

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「私はちょうど13年前にETIC.ができたときにETIC.一期生で参加したのですが、毎年このイベントに参加するたびに、ETIC.がやるべくしてやったイベントではないかという思いを強くしています。今回はこれまで以上にソーシャルなテーマのプランだったのではないかと思います。それぞれがそれぞれ直視するということを感じました」

ブログにも感想を書いていただきました


現場の力が[社会・私]を変える(佐藤由美子)

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「サラリーマンの人にもいろいろハードルがあってそれをどうやって超えていこうかというプロジェクトをETIC.とやっています。今日の現場というのは私にとっては異文化体験でしたが、みんないろいろ夢を持ってやっている。ただその前にはたくさんハードルがあって、でも、それを一歩一歩超えていくんだなと思います。100%みんなが正しいと思うことをやっていても必ず報われることは無いですが、少なくとも自分は成長できると思います」


成功=情熱(志)の強さ(松本孝利)

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「私はこれまで5つほどベンチャーをやってきました。また今、ベンチャーキャピタリストもやっていますが、結局志につきると思います。グッドウィルの折口さんやソフトバンクの孫さんと話していても、やっぱり情熱の強さなんですよね。情熱は言い換えると志なんですよね。成功する経営者というのは、志×能力×考え方という話もあります。ホリエモンも不二家の社長も考え方を失敗したと思うんですよね。でもやっぱりキーになるのは志。今日はいっぱい志を見れてよかったです」


次の人のため!!(村井純)

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「今日の話を聞いていると前に学生に話していたことを思い出しました。あっちへ行くのに課題がある。それをほいっと避けてあっちにいくとベンチャーは成功する。次の人のために課題を解決しておくと次の社会は良くなる。そういうことをやってもらいたいと思いました」


本気にしたいのは誰?(川北秀人)

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「6人とも良かったんですよ。ただ、先ほど名前呼ばれた3人と他の3人を分けたのはここだと思うんです。これができると村井さんがおっしゃった次の人のための道を一緒につくることができる人ができてくると思うんですよね。一人でがむしゃらにやってても面白くない。次にどんなひとを巻き込みたいのかをオーラで出すだけでなくて、具体的に文字にして巻き込んでいってください」

ブログにも感想を書いていただきました


まなざし/強いやさしさ(石川治江)

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「結局みな同じようなことを言っていると思います。今回のスタイルは身の回りの問題がいっぱいでそれってまなざしがあるんだろうなと思いました。私は、変な安っぽいヒューマニズム大嫌いです。強いやさしさが大事かなと思います」


(手⇒ハートの絵)(アレン マイナー)

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「一人の手から一人の心へと読みます。一回目は感動して泣きました。二回目は楽しい話を聞いて笑いました。今日は尊敬できる人がいるなという気持ちで話を聞いていました。6人には手作り、泥臭く自分の手を使って何かいいものをつくるというのが共通してあったと思います。自分の手で何かをつくるときのリラックスした体験をもったことはあると思いますが、今日の人たちは、自分の手でつくったものを他の人に渡すことで、暖かくなって感動してしまうというプランでした。現代の社会においては、手と心が循環すると、涙が出るほどの事業にできるということだと思います。そういうことを感じる一日でした」


なぜ我々は世界を変えたいと願うのか(田坂広志)

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「最後に総評として私のコメントを申し上げたいと思います。最後に申し上げたい、これは私自身に問うことですが、なぜ私は世界を変えたいのだろうということです。自分自身がちっぽけな存在に思える、そんな中世界を変えることで自分がちっぽけな存在ではないということを証明したいという思いもあるのかもしれません。私自身、そんな思いで生きた時代があったと思いますし、今も少しあるかもしれません。

人間の意欲というものは、1つは欠乏感からくる意欲があります。しかし、我々の持ちうる意欲にはもう1つあります。「感謝」から出る意欲です。石川さんの言葉にもありましたが、自分から生まれて自分に返るエネルギーがある一方で、自分から出て他の人に流れるエネルギーもあります。

しかし、我々は本当にちっぽけな存在なのでしょうか。欠乏感で生きていく人間なのでしょうか。そうではないと思います。この地球上で65億人の人がいて、次の5つの条件を満たす人がどれだけいるでしょうか。60年戦争の無い時代を生きていて、世界第2位の経済大国で、科学技術は最先端で、高齢化社会が悩みとなるほど長寿で、誰もが高等教育を受けられる。

我々は、ノブリス・オブリージュという言葉の意味を書き換えなくてはいけません。高貴なものが抱くべき義務という意味から、恵まれたものが持つ義務という意味へ。

もう1つ、アレンが投げかけた問いに私なりに投げかけておきたい。これからの資本主義はどこに向かっていくのかということです。

世界中のメディアがWEB2.0革命を論じている中、一番大事な変化はなんでしょうか。ボランタリー経済、あえて日本語で言うと善意の経済が広がってきていることが、私は一番大事だと思います。今、WEBの世界では、誰もが自分の持つ知識を惜しみなく提供しています。アマゾンの書評、OKWAVE、ウィキペディア、古くはリナックスもそうでしょう。ずっと我々の社会に目に見えぬ大陸のように、存在していたボランタリー経済が、WEB2.0革命で、WEB上にいくつも見出せるようになった。そういう時代にいるということをみなさんにははっきり理解して頂きたい。

そして、このボランタリー経済は、古く懐かしいものです。実は貨幣経済の前には、交換経済、そして贈与経済がありました。ヘーゲルの弁証法であるように、世界は螺旋のように発展しています。上から見ると同じところに返ってきているのですが、実は一段高いところへと発展しているのです。今、我々が見ている経済は昔の贈与経済とは違う。

また、もう1つヘーゲルの言葉を借りるなら、対立物の相互浸透という言葉があります。現在、マネタリー経済とボランタリー経済がお互いを取り込みながら進化していこうとしています。ひとつ例をあげるなら、大企業が積極的に取り組もうとしているCSR。そしてその反対にあるのが今、この場のテーマである社会起業家です。ここにボランタリー経済とマネタリー経済の見事な融合がある。今、そういう時代を生きているということを感じていただきたい。

それしてこれは懐かしい話でもあります。日本で昔から語られている「本業を通じて社会貢献をする」という言葉。渋沢栄一の「道徳経済合一説」もそうです。社会に貢献すれば利益を上げるのではない、社会に貢献するために利益をあげるのです。みなさんがこのかけがえのない道を歩まれたとき、何十年か先にはみなさんが資本主義の流れを変えていくことになるでしょう。今日、6名の方々の素晴らしい話を聞かせていただき、そして会場の人たちの素晴らしい熱気を受け、そう感じました。

確かに私たちは、地に足を付けて一歩一歩進むしかありません。しかし、時に頭を上げて欲しいと思います。みなさんがしようとしているのは歴史的意義のある素晴らしい仕事です。その思いをもって明日からの仕事で1ミリでも世の中を良くしようとしていただきたい。私自身もその決意を新たにした一日でした。ありがとうございました」

Posted by NPO法人ETIC. on 2月 10, 2007 |

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コメント

ありがとうございました。

ブログにレポートしました。

http://fp.cocolog-nifty.com/se/2007/02/2007210_style_4.html

投稿: 田辺 | 2007/02/11 14:03:27

非常に内容の濃い、熱いコンテストでした。特に、発表者だけでなく、主催者の志と想いの強さも色濃く反映されていたところが良かったです。来年も是非参加したいと思います。有難うございました。私も自身のブログにてレポート致しました。

http://blog.livedoor.jp/feelproject/

投稿: 牛口 | 2007/02/12 8:48:32

動画、続々追加されてますね〜
本当に、元気をもらいました!
ありがとうございました。
http://irritantis.blogspot.com/2007/02/style-4th.html

投稿: *_iri_* | 2007/02/12 23:27:24

田坂さんのコメント、素晴らしかったです。
ブログで紹介させていただきました。

http://suslab.seesaa.net/article/34524726.html

投稿: あだなお。 | 2007/02/24 0:49:15

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